Undercurrent / Bill Evans and Jim Hall (1) バージョンについて
Intermodulationばかり研究していますが、Undercurrentももちろん好きで、Jazzにハマるきっかけになったアルバムです。
UndercurrentはIntermodulationと比べると有名作なためか、かなりヴァージョンが乱立しています。
まずジャケットが3種類ぐらいあります(オリジナル、青、その他)。
収録曲がボーナストラックなし、ボーナストラックあり、ボーナストラックが違うもの の3種類あります。
あと、最近のものと以前のもので音質がだいぶ違います。 最近ものは音圧があって音の分離もよいので以降、高音質版と呼ぶことにします。
ちょうど先月、2016/10/26 に再発になっています。
これはジャケットがオリジナルで、ボーナストラックなし、(持っていませんがおそらく2010年版と同じ)高音質版になります。
で、うちのCDがいつのか調べたら、2010年に再発されたものでした。
こちら
これもジャケットがオリジナルで、ボーナストラックなし、高音質版になります。
この前の2006年発売のバージョンぐらいから、ボーナストラック無しになっているみたいです。
ボーナストラックが追加されているものは、Undercurrent (With Alternate) みたいなタイトルで
- Stairway To The Stars
- I'm Getting Sentimental Over You
- My Funny Valentine (Alternate Take)
- Romain [Alternate Take]
が追加になっています。なので、+ 4という表記のものがあります。
他の曲が追加の場合は、Jim Hallは関係ないドラムが入った曲などの場合がありますので注意です。
このボーナストラック、どれも聴いておきたいし、My Funny Valentine (Alternate Take)は特にだいぶ雰囲気が違いますので聴いておきたいところ。演奏はリリーステイクに比べるとイマイチです。
音質なのですが、手元の2010年版と、Apple Musicで聴けるどのバージョンも音がぜんぜん違うので注意です。
2010年版の方がぐっと音が前に出てくるし、分離もよいです。
そしてピアノの定位が少し右よりになっています。
最初に紹介した2016年版はSHM-CDなので、これがおそらく最高音質だと思います。
ですが、ボーナストラックが入っていません。 ということで、オススメは、ボーナストラックはApple Musicで聴いて、2016年版のCDを買うことです。
Jam Ka / 小沼ようすけ
Jam Ka Deux
intermodulation.hatenablog.com
にはまっていて、前作も聴こうと探したのですが、前作Jam Kaは、Hybrid SACDでリリースされています。
SACDの再生環境はありませんので、ハイレゾで配信されているか探すも見つからず。 CDを購入しようかと思ったのですが、以前どこかで見た気がする...
Apple Musicだ!
しかし探しても見つからず、しばらく探すとありました。 なんと、アルバム、曲名、すべてが日本語なのでJam Kaで検索しても出ないという始末。
https://itunes.apple.com/jp/album/jamu-ka/id575588010?i=575588026&uo=4&at=1000lhe
Jam Ka Deux / 小沼ようすけ
小沼ようすけさんの新作、 Jam Ka Deux 出ました。
Jam Ka=“Ka(グオッカ・ドラム)とジャムる”という意味で「ジャム・カ」 小沼ようすけ待望の新作は、カリブ海に浮かぶフランス海外県グアドループの民族リズム“グオッカ”を採り入れた「Jam Ka」(2010)の続編。
とあるように、民族リズム + Jazz的なアルバム。
海が見えてくるサウンドです。
今作はCDとハイレゾ配信、二つの方法でリリースされています。
デジタルデータは残すのが難しいし、何か買うなら触れたほうがいいということで、CDを買うことが多いのですが、今回はハイレゾ版にしました。
メリットは
デメリットは
- CDを買ってきて聴くよりだいぶ難しい
- 配信会社がサービスを終了したら、再ダウンロードできなくなる
- ジャケットがない
- ダウンロードしてiTunesで聴くまでにファイルの変換が必要な場合がある
といったところでしょうか。
加えて、ハイレゾ配信サービスは概ね出来が悪いため、買うまでも買ってからもいろいろ大変です。
小沼さんの前作、GNJ はCDもありますが、ハイレゾ版はUSBメモリでも売っています。
しかも、USBメモリ内にジャケット相当のHTMLが入っています。
これは上のデメリットをだいぶクリアしています。
USBメモリ内に再生アプリケーションも入れれば、けっこう簡単に聴けそうですよね。
ハードのデメリットを補い、デジタルの恩恵もあるというよいフォーマットだと思います。
所有感があるのもいいです。
し か し、そもそもMac/PCで音楽を聴いている人がどれぐらいいるのか? オーディオインターフェイスを繋いでいる人がどれぐらいいるのか。1%も居なさそうです。
そもそも、たとえばUSBメモリを差せば再生してくれるハードウェアがあったとして、そんなの以前のCDプレーヤー全盛期みたいに買う人がいるでしょうか。
おそらくいません。
そうなると、iPhone + iTunes/Apple Musicで聴けることが必須ではないでしょうか。
今回は24bit/96kHzのものが配信されていますが、iPhoneは96kHzをサポートしていません。同様にiCloud Music Libraryに追加することもできません。 つまりAppleがハイレゾ対応していません。
もう物理メディアで買うことはあまりなく、インターネット経由で聴く傾向が加速するのは間違いありませんが今後どうなっていくのか。
To Sweden With Love(スウェーデンに愛をこめて)/ Art Farmer
Art FarmerのTo Sweden With Love(スウェーデンに愛をこめて)が今月、SHM-CDで再発されるそうです。
Jim HallはArt Farmerとかなり一緒にやっていて、Paul Desmondと同じぐらいたくさんやっているんじゃないでしょうか。 あまり時系列的にしっかり調べて聴いてはいないのですが、あまりピンとこないなと思っていました。
が、To Sweden With Loveをあらためて聴いてみて、、、よい!
まず、本作はJim Hallのギターがかなり左チャンネルよりに定位されていて聴きとりやすいです。
プレイもソロも多いし、バッキングのバリエーションが豊か。
難点は全編スウェーデン民謡に基づく曲ということで、練習材料というよりは、そこそこできるようになった人が次の展開を模索するときに参照するのがいいのかなという感じです。
Jim Hall / Angel Face (1)
ここ三ヶ月ぐらい、Intermodulationの4曲目、Angel Faceをコピー・採譜していましたが今日、楽譜化まで完了しました。
フレーズの紹介とかは次回以降にして、今回はコピーしての感想などを。
いやぁ、この曲は美しい。
テンポはかなり遅い、BPM 70ぐらいです。 KeyはA。
ですが、コード進行が今一つ分かりません。 理由としては
- スタンダードではないので楽譜がない
- Jim Hallがめちゃくちゃ弾くので分からない
の二点です。
この曲、以前も紹介しましたが、Joe Zawinulの曲で、キャノンボール・アダレイが演奏しているのがオリジナルなんですね。
で、他に演奏している人はほとんどいません。
なんでこのアルバムで取り上げられたのかも分かりません。
なので、スタンダードとは言いづらく、楽譜が見当たりません。
そこで、演奏から進行をと思うのですが、Jim Hall先生はめちゃくちゃ弾いているので分かりません。 具体的にはsus4が多いので、元の進行が予想しずらいのと、AA'BAだとして同じA'なのに毎回弾いているコードが違うなんていうのはざらです。 たぶん、Bill Evansもかなり自由に弾いていると思うので、よくこんな美しく成立するなぁと、うなるばかりです。
しかし、元のコード進行が分からないと、どう解釈しているとかリハモだなとか考えにくいので、研究しづらいなと。
今後は、このスタンダードはこの進行だよねーと分かるセッションでやる曲TOP50に入るようなものをコピーしようと思います。
ソロはAA'BA全部一人でということはなくて、途中で交代します。 どれも美しいしいので、適当に進行を想定して他の曲に当てはめて弾くと面白いかなと思っています。
Jim Hall and Red Mitchell Duo LTD Edition CD (3) / ArtistShare
本日、届きました。
内容確認しましたが、前述の通りでした。
intermodulation.hatenablog.com
ただし、ハイレゾ版は96kHzではなく、倍の192kHzでした。訂正。
意外と早く届きましたけど、ディスクユニオンで先に発売は驚きでした。
しかし進捗が知れたり、届く前にダウンロードできたり、特別コンテンツがあったりと値段以上の価値がありました。また注文しようと思います。
ジャケットをよく見ると、ギターがES-175じゃない!
文献などを調べると、この辺からD'Aquistoなんですね。
ジャケットではギターの表はよく見えないんですが、ヘッド部分を見ると菱形が見えるので間違いないと思います。
Jim Hall and Red Mitchell Duo LTD Edition CD (2) / ArtistShare
先日書いたこれですが
intermodulation.hatenablog.com
なんと、家に届く前にディスクユニオンで販売開始されていました。
http://diskunion.net/jazz/ct/news/article/1/62825
通常CDとハイレゾデータ版(おそらくDVD?)の二枚組だそうです。
ArtistShareからダウンロードできるものは44.1kHz/16bitでしたが、ジャケットを見ると
24Bit/96kHzとのこと(画像だと28Bitってなってますが 笑)
そしてもう一つ判明したのが、最終的に6曲収録になったことです。
ArtistShareで購入すると、特別コンテンツのページにアクセスできるのですが、その中にセットリストの画像があって、けっこうな曲数演奏したことが分かるので「これは3枚組完全版とかだろうか?」と思っていたのですが1枚で6曲です。どれもよい演奏なのでいいのですが、せめて倍ぐらい欲しかったですね。
あと、watch & listen というコーナーには
Exclusive Preview - All the Things You Are Unmastered - Jim Hall and Red Mitchell
という動画があります。これも未収録。 Unmastered、マスタリングしていないこのバージョンを聴くとリリースバージョンの音がすごくいいことが分かります。
続編に期待しましょう。
Amazonでも売っていました。