マイナーブルース(1) Mr. P.C.
ブルースはとても奥が深いです。
なぜメジャーとマイナー(3rd, b3rd)が混在していても変に聴こえないのか、全般が7thコードなのは楽理的にどういうことなのか?
バークリーメソッドでは説明できないんだけど、しかしブルースはいたるところに存在している状況がある、という理論を超えてなぜかある不思議なものです(でした。ブルーノートと調性という本がこの謎に立ち向かい解明しています。すごい!)。
ジャズのブルースは Ⅱ Ⅴ が挟み込まれたりして拡張されていますが、基本はⅠ7, Ⅳ7, Ⅴ7で12章節のブルースと同じです。 が、マイナーブルースという謎な形式も存在しています。
Joeyさんのページが詳しい。 www.joey-web.com
理論的にどうなるかというと、通常のブルースが不思議満載なのに比べ、マイナーブルースは
- 基本は通常の曲(ダイアトニック・コードでできたもの)と同じように理解すべし
- なので、たとえばKeyがCmなら、Cmスケールが使える
- Cブルーススケールも使える
- ただし、Ⅴ7(G7)が出てくるところはBbをBに、Ⅵb7(Ab7)ではGをGbにしろ
ということのようです。
なじみが深い、というか聞いたことがありそうなマイナーブルースの曲でぱっと浮かぶのはコルトレーンのGiant Steps収録のMr. P.C. です。このアルバムは本当に歴史的有名曲ばっかりですね。
https://itunes.apple.com/jp/album/mr.-p.c./id962195355?i=962195365&uo=4&at=1000lhe
テーマがかっこいいですね。LED ZEPPELINがもろブルースをやったときみたいな匂いがするフレーズです。
ギターが入るものとしては、McCoy Tynerの、その名もGuitarsというアルバムにジョンスコ先生がばりばりフィーチャーされた演奏が収録されています。
そしてなんとなんとEric Johnsonがライブ盤でやっています! やっぱりこの曲ロックっぽいですもんね。いやぁ、かっこいいし素晴らしいトーンです。